- 2024/12/30
本動画では、
冨樫義博先生による漫画
『HUNTER×HUNTER』の中でも
「屈指の傑作」
と呼び声高い
「キメラ=アント編」
について、
読者たちが改めて読み返して気づいた物語の美しさ、
無常感、演出の凄さについての
熱い反応をまとめています。
🐜 1. 王メルエムと小麦の「普遍的かつ美しい結末」
読者から最も絶賛されているのは、
圧倒的な無双の強さを誇った
キメラ=アントの王
「メルエム」と、
盲目の人間の少女
「コムギ」の魂の交流と最期です。
王道ながら至高の完成度
「人外が盲目の少女と出会って感化される」
という筋書き自体はありきたりですが、
冨樫先生の圧倒的な構成力と
キャラクターの生き様の美しさによって
唯一無二の傑作に昇華されていると評価されています。
「すべてを照らす光」の本当の意味
名前の「メルエム(全てを照らす光)」とは、
光の届かない暗闇にいた、
たった一人の少女(コムギ)を
照らすためのものだったという
対比が美しいと語られています。
最強の暴力を有する王が、
軍儀(盤上遊戯)という知略の世界に没頭し、
最期に求めたのが
「共に遊んでくれる友人との時間」
(一緒にご飯を食べ、手を握り合うこと)
であったという結末に、多くの読者が涙しています。
💔 2. 圧倒的な「無常感」と少年漫画としての特異性
キメラ=アント編は、
従来の少年漫画のセオリーを覆す歪でリアルな構造が特徴です。
主人公とラスボスが一度も関わらない
主人公のゴンもキルアも、
最後まで王メルエムと戦うどころか
一度も顔を合わせること(会話)すらなく
物語が完結するという
非常に特異な展開を迎えます。
ゴンはキメラアント側の事情
(王の変心など)には一切関与せず、
直属護衛軍のピトーを倒すためだけに
自身の全てを投げ打ち、
実質退場しました。
直属護衛軍(ピトー、プフ、ユピー)の無惨な最期
王のために盲目的に従うだけの「蟻」から、
それぞれの歪んだエゴや意思、
王への愛を持つ「個」へと成長していくものの、
全員が毒(ミニチュアローズ)などによって
無常な最期を遂げていく描写に、
世界の残酷さが表れています。
☣️ 3. 「人間の底知れぬ悪意(進化)」とキメラ=アントの危険度B
物語の根底にある「人間側」の恐ろしさについても深い考察がなされています。
「悪意」と書いて「進化」と読ませる演出
圧倒的な個の強さを誇るメルエムたちを最終的に葬り去ったのは、
ネテロの武力ではなく、
安価で大量生産可能な
人類の大量破壊兵器
「貧者の薔薇」(ミニチュアローズ)とその毒でした。
敵であるキメラアント側に
これほど儚く美しい人間ドラマを描いておきながら、
人間側には底知れない
冷徹な悪意とエゴが詰まっている対比が物凄いです。
危険度Bの虚しさ
のちの暗黒大陸編で明かされますが、
キメラ=アントの危険度は「B」であり、
人類の国家単位では脅威でもなんでもなく、
単に誰が責任を擦り付け合うかで揉めていただけという
「人類の身勝手さ・底の深さ」
がキメラアント編の無常感をさらに際立たせています。
🔄 4. 序盤の陰惨さと、終盤の「晴れやかさ」のギャップ
キメラアント編の前半は
人間が家畜のように屠られる
非常に陰鬱で刺激の強いディストピア展開ですが、
後半(エピローグ)は
驚くほど爽やかで晴れやかに描かれています。
記憶を取り戻して
故郷の母親の元へ帰る
レイナとブローヴーダの再会エピソード、
流星街でやり直すビゼフ一行の姿など、
前半の陰惨さが
嘘のような美しいカタルシスがあると評されています。
ディーゴ総水の有能さ
軍儀の中で王が発案した
「孤立した王(総水)を護る戦法」を、
人間側の本物の
「ディーゴ総水」が
とっくの昔(作中より前)に
隠居という形で実行して
生き延びていたという
伏線・演出の巧みさにも読者は唸っています。
動画は、
この壮大なキメラアント編で
極限のドラマを描いた後に、
次章でさらなる
「人間の王(権力闘争)」
を見せつけるかのように
「王位継承編」
へと物語が繋がっていく
冨樫先生の構成の
神がかり的な美しさを称賛して
締めくくられています。